OSSUNがキャンプを始めた昭和の終わりから平成の始め頃,キャンパーが自作する物といえば,メーカー製品にないもの,例えばOSSUNの場合,洗いかごで作った流し台とか,タープ張りのための補助ポールとか,ブルーシートを使ったタープもどき等,“自作”というより“工夫”という方が当てはまる物ばかりだったような気がします。メーカー製品にない物は自分で創造する,というポリシーだったと思います(現在でもこういう人はもちろんいます。)。
OSSUNによる自作の流し台(ロースタイルが主流の現在では,こんな流し台は使いませんよね~!?)
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それが現在は,便利なキャンプ用品は何でもあるためか,メーカー製品として販売されているが“これなら自分でも同じものが作れるかも”というように変化してきたような感じがします。
まぁ,昭和末期や平成初期といえば,インターネットも普及していない時代ですので当然ブログもなく,他のキャンパーさん達がどんな工夫や自作をしているかということは,キャンプ場で直に見るかキャンプ雑誌で見るかのどちらかしかありませんでした。
ちなみに,キャンプ用の流し台は,現在ではメーカー製品が販売されています(ロゴス「ザ・シンク」等)。
また,前置きが長くなってしまいました…(^^;)
これまで見たいろんなブロガーさんの記事中で,チェアを自作した方が結構多く,その中からお二人の記事を参考にして設計図を作成しました。
材料とその費用は次のとおりです。
購入したのは南吉成にあるホームセンターです。カット料金の安さが意外でした。他のブログでは1カット30円していたので,この安さには驚きでした。
なお,カットにあたってはカット用の図面をホームセンターの工作室のおじさんに渡してやってもらいました。
カットしてもらえば,後は組み立てるだけです。
カット済みがこれ
初めて作るものですから,失敗してもいいや,本番前の試し作りという気分で取りかかりました。
なので,ヤスリ掛けもいい加減です。各番のサンドペーパーがセットになった小さな紙ヤスリを買っていますので,角が取れて適当に表面がスベスベになる程度で止めています。
どのブログもこのヤスリ掛けが一番大変だったとありましたので,本当はよほどしっかりやる必要があると思います。
電気ドリルにヤスリを付けてヤスリ掛けしているブログもありました。これならヤスリ掛けも楽ちんですので,また作るときは真似してみたいと思います。
ヤスリ掛けが終われば,設計図の寸法に基づいて組み上げていくだけです。このとき,ビス留めの前に木工ボンドで貼り付けて一晩置いてからビス留めすると綺麗にできるようですが,せっかちなOSSUNはボンドを省略し,クランプで挟んだり,作業用台で挟んで固定して作業しました。
ビス用の穴をドリルで開けているとき,ドリルの刃が2本折れてしましました。慣れていないので刃先を斜めに入れていたようです。
ドリルで穴を空けたら,ドリルの刃をビス用に交換してビスをネジ込みます。これがやっかいでした。いちいちドリルの刃を交換しながらやったので面倒でしかたありません。ドリルが二つあればと思いました。
ネジは1mm程度深めにネジ込み,そこにテント用の目止め液を垂らしています。目止め液はたまたま工具入れにあるのを見つけ,場当たり的に使っています。元々テント等の防水用なのでビスのさび止めになるのではないかと思った次第です。
座面部分のビスの並びが直線になっていません。鉛筆等で線を引いてやれば良かったと後から悔やみました。
だんだん形になってきました。
座面の縦棒の角を落とそうとノコギリを入れました。
ところが,ある程度ノコギリが進むと,ガリガリ言って進まなくなります。
どうしてかな~ 木の堅い節でもあるのか…?
反対側をやってみましたが,やはり同じでした。
ここで気が付きました!この部分には,座面の横棒を固定するため65mmのビスが通っていたのです~!
なんというアホさ加減でしょう!ハズイ~!
カナノコで無理矢理切ってやろうかとも思いましたが面倒だし,どうせ試作だと考えて止めました。なのでこの椅子には,このときのノコの跡が残ったままになっています。
外枠部分が完成したのでニスを二度塗りします。乾燥させる時間が必要なので,週末に一度塗ったら二度目は次の週末に塗るという具合です。ウィークデイに帰宅後やる気力はありませんネ!
ニス塗りが終わると,いよいよ背もたれの作成に掛かります。
素材を何にするか,いろんなブログを見てみました。テント用の化学繊維を使うもの,帆布を使うもの,いらなくなったカーテンを使っているものと色々ありましたが,OSSUNが手軽に手に入ることが可能なのは帆布のようです。
仙台駅前のビルに布地屋さんが入っているので,そこで帆布を買いました。号数により布地の厚み,つまり丈夫さが違うようですが,店頭に展示してあった帆布を買いましたので何号の帆布か分からずにいます。それほどぶ厚くないので,おそらく8号帆布くらいかと思います。
背もたれ布の設計図です。
各辺の折り返し部分は,ブツブツ文句を言う女房殿を拝み倒して縫ってもらいました。
背もたれの固定には,各ブロガーさん苦労しているようです。
本物(バイヤーやブルーリッジ)と同じように,背もたれの縦棒の側面に木ネジや太鼓鋲などで留めても,人間の体重が掛かるとネジ穴が伸び広がってきたり破けてしまうようです。
そんな中で,いろいろ試してこれなら大丈夫だった,とブログに紹介されていた方法は,背もたれの布を縦棒の内側に巻き込み,布を電線ケーブル等用のステープルで本体に留める方法です。
OSSUNは,できるだけ大きいステープルを買いました。頭部分に付いているビニールはカッターで外しています。
このやり方で留めたところ,80㎏のOSSUNが座ってもびくともしませんよ。
背もたれの設計図は,この内側への巻き込み部分も見込んで作ったつもりですが,写真で分かるとおり,もう少し長さがあった方がステープルが打ちやすくなったと思います。
なお,帆布の色は白ですから,背もたれ部分に何か模様を入れたいと思いました。
そこで,大分以前にパソコンで我が家の家紋を作ったことを思い出し,これを背もたれ部分に表示しようと思い立ちました。
我が家の家紋は“丸にカタバミ”というものです。実家の仏間には木彫りの家紋が飾ってあります。この家紋を,インクジェットプリンタでアイロンプリント用紙に最大限大きく印刷し,木枠に帆布を取り付けてからアイロンプリントしました。本体に取り付け前にプリントすると,背もたれの中心線からずれてしまったりすることがあるのではないかと思い,この方法を採りました。
木の部分には,シール用紙に印刷して貼り付けました。
これで一応は完成です。
しかし,座ってみると背もたれが後ろに傾きすぎているようです。
作成途中に撮ったこの写真を見ても,背もたれと座面との角度が大きいのが分かります。
設計図上で角度を測ってみると…
102度以上の角度です。本来は90度を少し超えるくらいだと思います。
そこで,背もたれ部分の座面部分を差し込む隙間の幅を狭めることにしました。
継ぎ足した横棒は,木工ボンドで貼り付けた上,木ネジではなくL字形金具で固定しました。その結果,角度は狭まり,以前よりは座りやすくなりました。
これは図面上の角度であり,実機で測定はやっていませんので正確なものではありません。
これで完成です。
今年3月の”
平筒沼 偵察!”でフィールドデビューしました~
( ´ ▽ ` )ノ
めでたし めでたし
おしまい
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